マヌカハニーとは
マヌカハニー製品のMGO・HMF含量分析調査の実施
当協会では、マヌカハニー製品を選ぶポイントとして、製品に表示されているMGO*1の数値や国際食品規格コーデックス(CODEX)で定められている品質基準(HMF*2基準値40mg/kg)を厳守された製品を選ぶよう推奨しております。しかし残念ながら、市販のマヌカハニー製品の中には実際のMGO数値とラベルに表示されたMGO数値が異なる製品や、HMF基準値を超えている製品など、表示を偽った製品が販売されていると指摘されています。
*1:メチルグリオキサールの略。詳しくはこちら
*2:ヒドロキシメチルフルフラールの略。詳しくはこちら
そこで、マヌカハニーをご購入される消費者の皆様に安心して製品をご利用いただくために、当協会では国内で流通しているマヌカハニー製品についてMGO数値の適正な表示とCODEXで定められている品質基準、HMF品質基準40mg/kgの遵守が行われているか調査を行い、情報提供を継続して行ってまいります。
調査方法について
調査機関
株式会社シクロケムバイオにて分析を行った後、MGO含量が表示された数値未満である、またはHMF品質基準を満たしていない製品は、一般社団法人千葉県薬剤師会検査センターへ分析依頼を行っています。
分析対象
日本国内で流通しているマヌカハニー製品およびマヌカハニーを使用した食品をランダムに選択しています。
分析方法
HPLC法
- MGO分析方法は下記文献を参考に行われております。
Elvira Mavric, et al., Identification and quantification of methylglyoxal as the dominant antibacterial constituent of Manuka (Leptospermum scoparium) honeys from New Zealand. Molecular Nutrition & Food Research, 2008, 52, 483–489. - HMF分析方法は、株式会社シクロケムバイオがドレスデン大学より導入した試験手法で分析を行われております。
調査結果
2017年から2020年7月までの調査結果
国内で流通しているマヌカハニー製品、46製品
分析したマヌカハニー46製品のうち、2製品はMGO分析値がラベルに表示したMGO数値より下回っており、また9製品はHMF基準値を上回る結果となりました。(表1)
表1. マヌカハニー製品のMGO・HMF含量分析結果
メーカー/ ブランド |
製品名 | 原産国 | バッチ/ ロット |
ラベルに 表示された MGO数値 |
分析値 | |
---|---|---|---|---|---|---|
MGO (mg/kg) |
HMF (mg/kg) |
|||||
Tyagarah Apiaries | Australia’s Manuka, Active Jellybush Honey |
Australia | B: 226 | MGO 1200+ | 1636 | 70.4 |
PA & SC Steens Ltd/Steens |
Raw, Cold Pressed Manuka Honey |
New Zealand | B077E3 | MGO 514+ | 811 | 40.8 |
PA & SC Steens Ltd/Steens |
Raw, Cold Pressed Manuka Honey |
New Zealand | B038E3 | MGO 1122+ | 1321 | 60.4 |
Egmont Honey Ltd | Manuka | New Zealand | – | MGO 830+ | 571 | 52.8 |
Tyagarah Apiaries | Australia’s Manuka, Active Jellybush Honey |
Australia | B: 282 | MGO 830+ | 1171 | 68.2 |
TCN | ストロング マヌカハニー 860+ |
New Zealand | – | MGO 860+ | 373 | 26.3 |
TCN | ストロング マヌカハニー 900+ |
New Zealand | – | MGO 900+ | 977 | 2343.7 |
Manuka Health New Zealand Ltd |
MGO573+ | New Zealand | JMH13530 | MGO 573+ | 643 | 45.0 |
Manuka Health New Zealand Ltd |
MGO950+ | New Zealand | JMH12081 | MGO 950+ | 963 | 61.0 |
2021年5月、下記調査結果を更新しました。
マヌカハニーを飴状に加工した1製品について、MGO分析値がラベルに表示したMGO数値より下回っており、HMF基準値を上回る結果となりました。(表2)
表2. マヌカハニー製品のMGO・HMF含量分析結果(調査期間:2021年4月)
メーカー/ ブランド |
製品名 | 原産国 | バッチ/ ロット |
ラベルに 表示された MGO数値 |
分析値 | |
---|---|---|---|---|---|---|
MGO (mg/kg) |
HMF (mg/kg) |
|||||
Manuka Health New Zealand Ltd |
マヌカヘルス ロゼンジ MGO573+ ・UMF16+ |
New Zealand | H467 | MGO 573+ | 250 | 42 |
今後も随時調査を行い、情報提供をおこなってまいります。
まとめ
市販されているマヌカハニー製品の中にはラベル表示のMGO数値と実際のMGO数値が異なる製品が販売されている可能性があることにご注意ください。
マヌカハニー製品ご購入の際はぜひラベル表示をチェックしてきっちりと品質管理がなされた製品を選びましょう。
マヌカハニー製品のMGO含量等の分析をご検討の場合は、当協会より分析機関のご紹介を行っております。
ご要望の方は、お問い合わせよりご連絡ください。