日本マヌカハニー協会 一般社団法人 Japan Manuka Honey Association

Q&A

メチルグリオキサール(以下、MGOと呼ぶ)とは?
MGOは、マヌカの花の中で生合成される物質です。マヌカハニーには、およそ30~700mg/kgのMGOが含まれています。100mg/kg以上のMGOマヌカハニーは、黄色ブドウ球菌、ストレプトコッカス・ミュータンス菌、ヘリコバクター・ピロリ菌、大腸菌、サルモネラ菌などさまざまな細菌に対する幅広い抗菌作用が確認されています。
マヌカハニーに含まれるMGOの安全性は?
国際がん研究機関(IARC)は、MGO発がん性について、五段階(1、2A、2B、3、4)のうちで二番目に低いグループ3である、「ヒトに発がん性があるとは分類できない。」と評価しています。(原文:Not Classifiable as to its Carcinogenic)
マヌカハニーの非販売の蜂蜜業者の中には、グループ3を過剰に「ヒトへの発がん性が疑われるが、正式に証明はされていない物質で、このステージにノミネートされる事が既に食品として問題である。」と過大解釈し評価している業者もいます。
マヌカハニーは少なくとも数百年の食経験をもつ歴史のある蜂蜜という事と、このグループ3には、わさび成分、チューイングガムのベースなど身近な食品が多く含まれています。MGOはこれらの食品とリスクの程度が同じということですから、発がん性については安全といえるでしょう。また、MGOは抗生物質などと異なり、腸内の悪玉菌だけを攻撃し、善玉菌は攻撃しません。安心して召し上がっていただけます。
ただし、マヌカハニーは糖質が主成分ですので、糖尿病患者の方やカロリー制限のある方は、摂りすぎには注意してください。
MGO測定試験とはなんですか?
MGO測定試験とはマヌカハニーの抗菌作用を担っている活性成分である「メチルグリオキサール」の濃度を測定する為の評価システムです。
このメチルグリオキサールがマヌカハニーの活性成分であるとの発見は、ドレスデン工科大学の食品化学研究所長であるトーマス・ヘンレ教授によりなされました。
MGOの認証とはどのようなものですか。
これはマヌカハニーに含まれるメチルグリオキサール濃度測定試験です。メチルグリオキサール濃度が高いほど抗菌効果が大きくなります。
他のハチミツ中のメチルグリオキサールの濃度はどのくらいですか。
メチルグリオキサールが全く含まれないハチミツもあります。これまでに試験されたハチミツの多くは3~8mg/kg程です。ニュージーランド産マヌカハニーの一部は、他のハチミツの濃度の70倍も高い700mg/kg程の濃度のメチルグリオキサールを含有している事が見出されています。
マヌカハニーである限り、必ずメチルグリオキサールを含有しているのですか。
必ずしもそうではありません。メチルグリオキサールは開花期間の短いマヌカの花から採れる蜂蜜に存在する成分です。
マヌカハニーのメチルグリオキサール濃度の測定試験が含有に関する最も信頼出来る評価法の一つなのです。
マヌカハニーの抗菌効果を測定する方法が既にあると思っていましたが。
マヌカハニーの抗菌活性を担うメチルグリオキサールの測定試験法が確立されるまで、マヌカハニーの抗菌活性は研究室の環境で、成長する細菌にマヌカハニーをたらし、その殺菌能力を目視により測定してきました。
しかしながら、現在では、メチルグリオキサールの測定試験法が確立し、メチルグリオキサールの含有量そのものがマヌカハニー抗菌活性力として正確で信頼のおけるものとなっています。
誰がメチルグリオキサールの測定試験をしているのですか?
ニュージーランドでのメチルグリオキサール測定試験は、マヌカハニーメーカーが独自で実施する場合もあれば、各メーカーから依頼しHill laboratoriesなどで行われています。
しかしながら、消費者にご注意頂きたいのは、分析データとマヌカハニーが合致しているかどうかです。日本国内では、特殊な成分である為、試験機関が限られていますが株式会社シクロケムバイオと一般財団法人千葉県薬剤師検査センターがメチルグリオキサールの測定試験を行っています。